一般気象学01…対流圏界面

 対流圏界面の定義は、「高度とともに温度が低くなる対流圏(平均11kmの厚さ)と、高度とともに温度が低くならない成層圏の境界面」。

 航空機にとって渦は避けるべき対象だが、対流圏界面にはその渦が多く存在しているという点で重要である。渦が多い理由を推測するに、対流圏と成層圏で鉛直方向のながれの速度差が生じやすいためと考える。

 対流圏界面は高緯度ほど低く、低緯度ほど高い、温帯低気圧に伴って低く、高気圧に伴って高くなる。成層圏では上空は安定度が良くなるが、対流圏界面が積乱雲の発達高度を決めるという話はあまり聞かない。

 成層圏が加熱される主な要因は、高度約25kmを中心に存在するオゾンによる紫外線の吸収である。それならば、オゾンの少ないオゾンホールでは対流圏界面はあいまいになるのか?という疑問が湧いてくるが、答えはよく分からない。